久々の「世にも珍奇な英語標識シリーズ」
今日は、3例、行きます。
1. CLOSED SALE
全国スーツチェーンのお店の店頭ポスター。
コロナ拡大前から、客足が少なそうでしたが、緊急事態宣言とともに、臨時休業していました。
解除後は、一旦営業再開したものの、閑古鳥が鳴いているようで、前を通るたびに、大丈夫かな…と、他人事ながら心配していました。
すると、案の定、閉店することになりました。
そして、先月下旬から、閉店セールが始まりました。
そのポスターがこれ。
文法的には、間違いではありません。が、ここでは「閉店セール」と言う意味だと思います。
だとすると、CLOSED SALEでは、意味が違ってしまいます。
これだと、排他的、会員限定、招待者、限られた人対象のセール、というような意味になります。
「閉店セール」は
・ CLOSING SALE,
・GOING-OUT-OF-BUSINESS SALE
2. FLUSH / PARTIAL
今どき、商業施設や飲食店のお手洗いの仕様は、実に多種多様。
どれ一つとして、同じものがないのではないか…と思ってしまうほど、デザインも、ボタンの配置も、実にいろいろ。
これは、LIXIL製でしたが、比較的シンプルだと思うのですが、目を引いたのが、全てローマ字、英語である点。
左上から、順々に目で追ってみたのですが、
FLUSH / FULL
FLUSH / PARTIAL
で、目が点になってしまいました😳
通常、日本語で、
「流す 大」
「流す 小」
の英訳です。
大・小を、BIG、SMALLとしていなくて安心したのですが、
さりとて、FULL / PARTIAL 「完全に流す」「部分的に流す」というのも、違和感を感じました。
後者だと、ちゃんと流しきれないのではないか…などと思う外国人利用者もいるかもしれません。
そもそも、「大」「小」とは何を意味するのでしょうか。
大・小は、水量の違いを指すそうです。
LIXIL社の場合、タンクの品番によって異なり、一番多い場合で、大レバーが5ℓ、小レバーが3.8ℓ、小レバーは、小をするときのみなんだそうです。トイレットペーパーを流す場合でも、2mまでは、小でOKだそうです。
パナソニック社製の場合、大小別のあるタイプは、大なら、5.5ℓ、小なら4.6ℓまで対応、
トイレットペーパーも3mまでなら、小でOK、
TOTO製の場合、大レバーは4.8ℓ、小レバーは3.6ℓなんだそうです。
で、肝心の英訳はどうするの?と思われていることと思います。
英語を母国語とするアメリカやイギリスで、大・小レバー付きのトイレに遭遇した記憶がなく、日本製トイレ特有の気もしますが、 TOTO社USAのホームページを見ると、
「流す 小」 LIGHT FLUSH
となっていました。
それでも、個人的には、完全に流しきらないのでは…と、眉を潜めてしまいます。が、PARTIAL 部分的 よりかは、自然で、しっくりくるような気がします。
3. FURUITS PARLOUR
敢えて、独自のブランドとして、戦略的に、この綴りにしたのであれば、異議を唱える余地もありません。
が、「これって、綴りミスでは…??」と通行人や、来客に疑問をもたせてしまう時点で、あまり戦略的に有意義ではないのではないでしょうか。
フルーツの正しい綴りは、ご存知の通りFRUITSで、FとRの間にUが入っていれば、これはスペルミスだろうな…と思ってしまう外国人が大半だと思います。
個人的には、「フルーツ」に対する英語として、ジャパニーズイングリッシュ風に発音して、その発音に基づいて、単純にアルファベットを当てがったのではないかと、推測します。
いつも、重箱の角を突つくようで、申し訳ないのですが、難癖をつけてようと思っているわけではなく、通訳という職業柄、オートパイロットでチェックを入れてしまうので、あしからず💦
r.gnavi.co.jp
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